2016/04/07 20:51

紫草

日本ムラサキ(肥大化する赤紫の根が大きな特徴、草丈40~80cm)

学名は Lithospermum erythrorhizon Sieb.et Zucc 

紫草(日本ムラサキ)の根、「紫根」は古代から染料として使われて来ました。 特に高貴な色として紫色が象徴されて、その染色の原料が日本ムラサキであったわけです。 草木染めの中では、原料は500gで2700円と高値が付いています。500gでは染料としては少量過ぎます。また、良く染まる布は絹で、これは当然高価な布です。木綿も染める事は出来ますが、なかなか絹の様な色合いは得られません。 しかし、布はともかく原料の紫根は自らが栽培出来ます。種か苗を手に入れれば、海外からの輸入に頼っていると云われる紫根は格安で沢山収穫が出来ます。 栽培は、それほど難しい物はありません。元々、野にあった草花ですから育ち始めると、たくましく生育して行きます。ただ、根を育てる訳ですから、肥大化して行く紫根に合うスペースが必要となります。 栽培には色々な工夫が考案されている様です。最も広まっている方法は塩ビパイプの様です。この装置は、製薬会社の栽培試験場で見られるので広まっているのかも知れません。 詳しい栽培方法に付いては次のホームページ、ブログを参考にして見てください。      http://blog.goo.ne.jp/murasaki904_001 BLOG  薬草としての「日本ムラサキ」は「紫根エキス」として最近特に脚光を浴びている様です。 既にその薬効は江戸時代の外科医、華岡青洲によって見い出されて創案された軟膏剤があります。 紫雲膏と云う名称で現在もやけど傷やかゆみ止めとしての効能が知られて製薬各社から市販されています。 炎症をやわらげ皮膚の再生を助ける作用があるといわれ、特に最近は皮膚のケアーに紫根エキスの効能が取り上げられている様です。紫根エキスの作り方は簡単で、ネットでも紹介されています。 紫草(日本ムラサキ)の自家栽培によって、紫根エキスの原料を得る事が出来る訳です。 紫草の栽培を町おこしの事業として取り組んでいる自治体等が多くなっている様子もネットを通して知る事が出来ます。